教育実習とは違う学校インターンのメリット

たまたまブラウザのおススメ記事に出てきたのがこの記事でした。

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詳しいことはこの記事を読んでいただければと思いますが、要するに教育実習とは別に大学生の運営する一般社団法人と市の教育委員会が協力し、公立学校でインターンシップを行っているというものです。

教育実習とは違います。

繰り返しますが教育実習とは別物です。

 

私は先日教育実習で中学校に3週間行きましたが、これはとてもいい制度だと思いました。

まず、任意であることです。

教育実習の場合には教員免許取得者は強制的*1にあります。強制ということで、教員にならない人であっても行きます。

一方、これは任意なので本当に教員になりたい人だけが参加します。民間企業のインターンも多かれ少なかれ興味があるから参加しますよね? ということで学生は教員志望の意識の高い他の学生と交流することができ、刺激を受けることができると思います。特に教員養成大学/学部以外だとどうしても教員志望者が周りに少ないことがあり、周りが全くわからないということも結構あるので教員採用試験のモチベーションアップにつながると思います。

次に、より生徒や学級と関わることができる点です。教育実習では特に中学校だと教科指導(授業の受け持ち等)がメインになってしまい、生徒や学級に入る時間はどうしても少なくなってしまいます。この教科指導では指導案の作成、添削等の授業準備から反省までかなりの時間を費やしてしまいます。一方、この学校インターンでは公務の手伝いを中心に授業支援などを行うことから、教育実習以上にかかわることができると思います。

実体験ですが、どうしても授業をしている際だと生徒の様子をじっくり観察することは不可能です。また支援を必要とする生徒に対し個別に対応することも難しいです。他の実習生からもそこまで対応できなかったという話も聞きますし、こうしたより生徒と身近にかかわれることはとても良いことだと思います。また、公務の手伝いをすることでより実際に教員のイメージをつかむことができると思います。教育実習の場合は実習専用プログラム的なもので動いているので特別ですし*2、何しろ教員として働くのであれば、通常時が一番時間的に占める割合も高いと思いますので。

また、フレキシブルに日程が組めることも良い点です。小中高の教育実習は連続する2~4週間であることから、学生にとっても学校にとってもかなりの負担がかかってきます。教育インターンでは記事では週に1度というように間隔をあけて行えることで、その間に勉強をしたり、長い期間にわたって学校や生徒と関わることができるのも良いことだと思います。大体実習だと生徒のことがわかってくる頃にはもう終わりなので。学校側も〇曜日は忙しいというのがあるはずですし、連続しないことでかえって柔軟に対応できるような気もします。

個人的には学校ボランティアと違い、教師として働くということを主題に行われている点がいいなと思いました。ボランティアだとどうしても一面的になってしまう部分もありますし、どうしても働くというところまで持っていくのは難しい気もします。

 

課題

採用試験の際に加点すべき

東京都には都が運営している東京教師養成塾*3というものがありますが、ここの塾生は特別枠で採用試験を受験することができます。この枠は一般枠と違い倍率も低いことから事実上合格しやすいです。民間企業でもインターンシップ参加者には早期選考の案内や、1次面接パスなど会社によっては特典があります。こうした特典があればより本気で教員になりたい人の参加者が増えるはずですし、学生の志望度も高まるはずだと思います。

 

まとめ

教育実習とは違う視点から行われる学校インターン、とても良いものだと思います。本気で教員になりたい人が学生のうちから教員の本質について知って、同じような学生と交流できることはとても大きなことだと思います。アフターコロナのあとには多くの地域で広がるといいなと思います。

*1:高校工業免許は特例でありません。他はないはずです。曖昧でごめんなさい

*2:わざわざ実習と学校行事をかぶせたりすることが多いです

*3:東京都の小学校教員および特別支援学校教員志望者向けのプログラムで都の教育委員会と提携している大学の学生が参加できるもの。選抜試験あり。