オペルの日本再参入

2021年、オペルの日本再参入が正式に発表されました。

販売予定車種についてはコルサ(Bセグメントハッチバック)、コンボ・ライフ(MPV)、グランドランドX(CセグSUV)の3車種との発表もありました。

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オペル・コルサ (15,750ポンド~  日本円約224万円~)

参考)新型プジョー208(ガソリン:16.250ポンド~ 日本円約231万円~)

かつて日本ではヴィータ(VITA)として発売されたBセグメントコンパクトカーの後継。今回オペルの日本再参入の記者会見でもこの車種が展示されました。親会社がGMからPSAになったため、今年日本でも発売される予定の新型プジョー208と非常によく似ていてプラットフォームをはじめ共通のものも多いです。おそらく日本での販売の中心車種になると考えられ、車名のコルサとは名乗らず別の名前で日本では販売するとのことです。

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オペル・コンボ・ライフ(21340ポンド~、日本円約304万円)

参考) プジョーリフター日本販売価格 336万円

MPVです。長らく日本ではルノー・カングーの一強でしたが、最近プジョーリフターやシトロエンベルランゴが日本で発表され、これら2車種とは姉妹車に当たります。リフターやベルランゴに比べて地味なデザインとなっています。

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グランドランドX(23915ポンド~ 日本円約341万円~)

参考) プジョー3008日本販売価格 375万8000円~

CセグメントSUV。大きさ的にはプジョー3008やシトロエンC5エアクロスSUVと同じくらいになります。コルサやコンボライフはプジョーに外見は似たデザインですが、この車種に関しては今回輸入する車種の中ではデザイン面で一番プジョーと差別化の図れている車種だと思います。

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値段について

プジョーよりは安くなると思いますがコルサであれば10万円程度、その他車種では15~20万円くらいかなと思います。GM時代には安さを売りにしていましたがPSA傘下になってからはそこまで安くありません。ただし日本で販売するにあたってはもしかすれば戦略的なそこそこ安い値段かもしれません。プジョーと同値段だとおそらくデザインが特徴的なプジョーに流れてしまいそうですし、オペルが得意とする小型車部門には同じドイツ車のフォルクスワーゲンがいます。そのためワーゲンよりも安いけどしっかり走れて、装備も(まあまあ標準で)ついててお得ですよ感を出していくような気がします。

 

品質

ヤナセ時代のオペルといえば品質は散々なものだったと聞きますが、現在のプジョーと同一品質でしょう。私はシトロエンに乗っていますがそれほど劣っているとも感じませんし、輸入車の中ではかなりいい方に入ると思います。DCTでなくアイシンの8速AT使ってるのでフォルクスワーゲンよりは日本で使う分にはいいと思います。また、PSA傘下になってからは走りに関しても上質なものとなり、プジョーなどとは違った良さがあるそうです。

 

売店

ヤナセでなくプジョーシトロエンの販売店を運営している会社の一部が行います。結論から言うとかなり厳しいです。地方ではプジョーシトロエン店が県に1つもないところもありますし、地元のプジョーシトロエン店の運営会社がオペルを取り扱う保証はありません。(1つディーラーを建てるのに5,6000万円、そこに契約料など入れれれば間違いなく億単位のお金がかかります)大都市圏では買える可能性が高いものの、田舎では厳しく、プジョーシトロエン店がない場合には絶望的です。また、以前のオペル車に関しては新しくできるディーラーで整備を行うかは不明です。

 

まとめ

カルロス・タバレスCEOになってから勢いのあるPSAグループ。GMから買収したオペルは万年赤字だったもののすぐに黒字化したことで話題になりました。同じコンパクトカーでもプジョー208、シトロエンC3とある中でコルサをどう差別化していくのか(例えです)が気になります。

また値段以外で他の輸入車(特にワーゲン)に対しどう対抗していくのかも気になるところです。どう個性を出していくのか、非常に楽しみです。

おそらく多くの人が思ってるオペルのイメージとは異なりますが、それをいい意味で裏切ることができれば日本でも売れていくのかなって思います。