フランス車界隈では有名な4速オートマチック(AL4)搭載車両に試乗しました。
詳しい説明は割愛しますが、とにかく癖が強く壊れやすいことで有名なオートマチックです。
詳しくは以下の記事どうぞ
https://w.atwiki.jp/peugeot307/pages/18.html
今回試乗したモデルは2011年式のシトロエン DS3の4速AT(AL4)です。
DS3は大きく分けて3つあり、前期型が4速ATモデル、中期型が5速ETGモデル、後期型がアイシン6速ATモデルです。そのうち今回のものは前期型となります。(筆者が独自に分類したものです)
昨年の点検時はETG5のシトロエンC3でしたが、それよりも更に昔の時代のものとなります。
実際にDS3に試乗してみて
悪名高きAL4ですが、実際に乗ってみるとそんなイメージを覆すほど良いものでした。(実際に保有していないから言える気もしますけど)
まず、運転席に座りハンドルを握ってみるとハンドリングは軽いものであり、操作のしやすいものでした。これはフランス車のコンパクトカー共通なのかなと思います。運転席も広めですし、快適なポジションを保つことができます。ただし、経年劣化なのかハンドルはベタつきがありましたので、気になる人は気になるのかなと思いました。
実際に走り出すと、シトロエンらしい乗り心地の良さが全面に出ていました。DSということもあり、少し硬めなのかなと思いましたがそんなことはなく、シトロエンらしいあの柔らかい走りでした。幹線道路で60kmくらい出したときがとにかく気持ち良かったです。普通の道を心地よく走れるというのはシトロエンのコンパクトカーすべてに共通するものだと思いました。エンジンは普通ですが、シートはやはり疲れないいいものでした。
特にAL4ということもありトランスミッションは気になるところですが、ギアチェンジの際もそれほど気になりませんでした。はっきり言ってETG5のものより乗り心地も操作性も上で扱いやすいです。このAL4は学習機能つきということで、走っているうちにどんどん違和感がなくなります。低速時にバタつくということもほとんどなく、終始良いクルマだなあという印象でした。
まとめ
技術に詳しいわけではないのでわかりませんが、4速ATでも意外と悪くないな、というよりあの少しだけ癖のある走りは今のシトロエンC3にもしっかり受け継がれているなという印象です。何度も言いますがETG5モデルより数段上です。既にフランス車は6速ATはC3を残すのみとなり中古でも6速ATが主流です。現行のC3の販売が終了すればすべて8速ATになるわけで、もうかなり古いものとなりますが、未だにその良さを感じることができ、更にその良い部分は今に引き継がれています。
一方、2010年代のDSは今のような「パリ」「ラグジュアリー」を全面に出していないことから、普段を豊かにできるような楽しいクルマという印象をつくづく実感しました。特に今回試乗したDS3は先代C3の姉妹車種的な立ち位置であり、シトロエンC2(初代C3の3ドア版)の後継車種ということからも、C3以上にドライブを楽しめる気がしました。あくまでシトロエンの延長上にあった時代に生まれたDS3は、シトロエンらしさが散りばめられていて、心構えせずに乗れるようないいクルマでした。
とても良い経験となりました。